タピオカドリンク専門店「Quick tea」を経営
私はタピオカドリンク専門店「Quick tea」を経営しています。タピオカ発祥の地・台湾から仕入れた材料を使って、看板商品のミルクティーを始めとする100種類以上のドリンクを販売しています。
素材にこだわっているタピオカは、弾力と甘味が特徴。鮮度が命なので1日に何度も作っています。さらに、タピオカに合わせるミルクティーも、台湾産の茶葉でいれた紅茶と日本産の牛乳をブレンドしています。配合が難しいため、毎朝私が大量に作って各店舗に届けています。子どもにも安心して飲んでもらえるよう、安全性にこだわっています。
新商品の開発にも力を入れていて、スタッフと相談しながら毎月必ず新商品を出しています。最近では、日本ではおそらく初めての商品「タピオカトースト」の販売を始めました。
大学での学びを実践に活かす
将来は起業したいと考えていたので、中国の商業大学に進学しました。そこで学ぶうちに、日本の経営手法に興味を持ったんです。将来中国で起業するときのためにも、経済が進んでいる日本で経営を学びたいと思い、大学を辞めて日本に留学しました。
福岡の専門学校で日本語を学んだ後、経営を学ぶための大学を探す中で日本経済大学を知りました。2年間住んだ福岡にあることも安心できましたし、先生のプロフィールや卒業生の就職先を見て、学びたいことが学べると思って入学を決めました。
大学では経営のコースに所属し、会社の経営や簿記などのお金の管理方法について学びました。授業を聞いているだけでも勉強になりましたが、実践してみた方がもっと勉強になると思い、在学中に起業も経験しています。
立ち上げたのは、不要な家具、家電を引き取って次の人に安く売る、引っ越し手伝い兼リサイクルショップ。外国人留学生はお金がなく、引っ越し業者を頼めなかったり、家電を買いそろえられなかったりすることが多いため、その課題を解消するために始めました。今も、外国人留学生を中心にさまざまな方にご利用いただいています。
事業をする中で困った時は、大学の先生に相談していましたね。経験豊富な先生が、親身になってサポートしてくれました。
家族のためにタピオカドリンクを
大学4年生の時、引っ越しの依頼を受けて仲良くなった中国人の女性と結婚しました。子どもが生まれて家族ができたことで、より一層きちんと仕事をしてお金を稼ぎたいと思うようになりました。
子どもが小さいうちは日本で育てたいと思ったので、日本で続けていける新しい事業を考えました。そこで思いついたのが「タピオカドリンク」です。私も妻もタピオカが好きで中国にいた頃から飲んでいましたが、日本にはあまりおいしいものがなかったんです。素材そのものが良くないことが原因だと感じていました。
そこで、タピオカ発祥の地である台湾の材料を使えば、もっとおいしいドリンクを提供できるのではないかと考えました。2人とも調理が好きだったので、好きなものに関わる仕事なら長く続けられると思ったんですよね。リサイクルショップは別の社員に任せて、福岡の市街地でタピオカドリンク専門店をオープンさせました。
家族もお客さんも幸せにしたい
将来的には、「Quik tea」をフランチャイズで多店舗展開したいです。近々北京にも出店することが決まっているので、日本国内はもちろん、中国でも展開していきたいですね。おいしくて安全なタピオカドリンクを、より多くのお客さんに届けたいです。
ただ、課題となるのが流通のシステム。今は店舗間の距離が近いので自分で作ったミルクティーを配達できていますが、全国展開となるとそうもいきません。今の商品の味と質を保ったまま展開するため、試行錯誤を続けています。
子どもが大きくなったら中国語も学ばせたいので、日本と中国を行き来する生活が理想です。そんな将来を実現させるためにも、日本で学んだことを生かして事業を拡大させていきたいです。
LOVEトウェンティセブン株式会社代表取締役社長。福岡県に3店舗を展開するタピオカドリンク専門店「Quick tea」を展開するほか、リサイクル業も行う。